ACLの解剖とその周囲組織について
○前十時靱帯:Anterior cruciate ligament
・起始:大腿骨外顆内側後方 停止:脛骨顆間結節内側 (前内側に走行)
・長さ:約35㎜ 直径:約11㎜
・前内側線維:anteromedial band ・後外側線維:posterolateral band
※後外側線維がACLの主要な要素である
前内側線維は膝関節の全可動域で緊張し,特に屈曲で緊張を増す.
後外側線維は伸展位で緊張し,屈曲では弛緩
・引っ張り強度:1730~2160N(16~35歳)
・大腿骨に対する脛骨の前方移動と内旋で緊張(動きを制限する)
・伸展最終20°でのねじ込み運動(screw home movement)における脛骨の
15°外旋を導き,大腿骨のころがり運動をすべり運動を起こしやすくして
いる
○脛骨:Tibia
・下腿の内側にある長管骨で大腿骨についで長く,重い
・上端は肥厚し内外側に広がり,それぞれ内側顆と外側顆になる
・骨幹は三角状で脛骨体と呼ばれる
・下端は四角状で内側は下方に向かって突出し,内果となる
・内側顆:関節面は中央が窪み,ソケット状を呈す(凹) = 滑り運動
・外側顆:関節面は窪みが浅く,フラット状を呈す(凸) = 転がり運動
※後方傾斜 内側顆<外側顆 = Rool backの割合が大きい
(屈曲時は内旋運動を伴う)
・膝関節の内側関節面と外側関節面の構成は,内側が密接しているタイトな
構成になっているのに対して,外側では疎でありルーズな構成に
なっている
=脛骨関節上の外側顆部の動きは内側顆部の4~10倍に及ぶ
ACL損傷の内因性因子について
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