理学療法士 国家試験復習&臨床まとめ

国家試験の解答と解説をnoteも用いながら行います.自己学習の意味も兼ねてです.また,研修で学んだことなども随時のせていきます.疑問や,意見などございましたらよろしくお願い致します.

ばね指(弾発指):trigger finger(snapping finger)

○好発:手指をよく使う人,中高年の女性(更年期や女性ホルモンの影響)

    糖尿病,関節リウマチ患者,透析患者

    ※生涯での発生率は3%

・指の屈筋腱の腱鞘炎で腱に腫脹が起こると中手指節間関節(MP関節)の部分で摩擦

 が増す

・これにより運動の途中で指がひっかかて弾けたようになる現象を弾発指という

・母指や中指のMP関節掌側に多く発生する

○弾発現象:指の屈曲,伸展に伴う腱の滑動がスムーズに行えなくなる

      炎症が進むと,肥厚した病変部(A1プーリー)がひっかかるようになり,

      指が弾かれるように動く

 ※A1 pulleyは2層構造:深層;密な結合組織 浅層;疎な結合組織

  →ばね指患者は3層構造になっている;最深層は不規則な結合組織で構成される

   線維軟骨仮性が観察される

○治療

・患部の安静,NSAIDsの投与(外用または内服)

・症状が強い場合はステロイド(特にトリアムシノロンが有効)の腱鞘内への局所注射

※難治例では,手術療法による腱鞘切開を考慮する

参考引用文献・論文関連:

ばね指(弾発指):trigger finger(snapping finger)|PT51108005|note