脊椎分離症,脊椎すべり症、脊椎分離すべり症について
○脊椎分離症:spondylolysis
・腰椎椎弓を構成する上・下関節突起の間の関節突起間部の連続性が断たれた状態
・成長期の過剰なスポーツ活動による椎弓の疲労骨折
※特に腰椎の伸展や屈曲による荷重が関節突起部に加わることで生じる
・多くはL5に発生し,X線学的には45°斜位撮影像でよくとらえられる
・組織所見は骨折の偽関節のそれに類似している
○脊椎すべり症:spondylolisthesis
・1つの椎骨が尾側の椎骨に対して前方へすべった状態
・すべりの評価には,腰椎側面X線像での程度により4段階に分けるMeyerding
(マイヤーディング)分類が一般に用いられる.
○脊椎分離すべり症
・L5椎によく起こり,腰椎前弯が増強する.
・すべり度が50%を超えるような高度のすべり(Meyerding3度以上)では,腰を背側
から診察すると棘突起間に段差がみられる(階段状変形)
・労作あるいは腰の屈曲で腰がずれるような不安感や張った感じの腰痛を自覚し,
しばしば大腿後面に重圧感を覚えることがある
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